やってみないと分からない代表例になりそうな試合でした。3団体のヘビー級チャンピオンが、満を持してアメリカに乗り込んでの防衛戦。母国イギリスでの試合では、絶対長期政権を誇ったウラディミール・クリチコを倒し倒されの劇的な試合で破り、一躍ヘビー級のスーパースターに躍り出ました。

今回、IBFチャンオンの時から数えると通算7度目の防衛戦を、アメリカの聖地、マディソン・スクエア・ガーデンに乗り込んで迎えたのです。

対戦相手は、当初の予定だったジャーレル・ミラーが薬物違反のために消え、急遽、代役として選ばれたアンディ・ルイス。

アンディー・ルイスの戦歴とプロフィール

 

アンディー・ルイス選手は、身長188cmと、ここ最近のヘビー級の選手としては、極めて小さい。体重こそ115キロ前後ではあるが、正直、ジョシュアの相手としては、物足りないと見る向きが大半だったのではないでしょうか。

それが証拠に、ジョシュア1に対して、ルイスが実に16倍という戦前のオッズが、何より民意を反映していると言えるでしょう。

過去2016年12月に、あのタイソン・フューリーが返上して空位になったWBO世界ヘビー級王座を、当時ランキング1位だったジョセフ・パーカーと争い(ルイスは当時ランキング3位)、惜しくも0-2(113-115が2者、残り1者は114-114のドロー判定)の判定で、プロ初黒星を喫し、メキシコ人としてヘビー級初の戴冠とはならなかった。

今回までの戦績は32戦31勝1敗20のKO勝ち、KO率は、62.5%。

ウィキペデアには、2016年当時の写真が掲載されていて、精悍な顔の選手に見えましたが、その時より、随分と体重が増えたようで、計量時の姿を見て、少し驚いたというか、正直に言うと少し吹いてしまったほどです。

ウィキペディアより、2016年当時の写真

まるで、中年のおじさんのように、短足で腹回りが、ぜい肉でタボタボ。黒人選手が多いヘビー級にあって、白い肌。言葉は悪いが、「白豚」というニックネームがピッタリな風貌でありました。

試合経過

 

試合が始まって、序盤は、大方の予想通り。ジョシュアの長いリーチと、ポンポンと定期的に繰り出されるジャブで、小柄のルイスは、なかなかジョシュアの懐には入っていけない状態が続いていました。

ただ、時折、ジョシュアの打ち終わりに、中に踏み込んで繰り出す、回転の速いパンチがジョシュアを捉えることもあり、かすりもしないという状態ではなかったように思います。

試合が大きく動いたのは、3ラウンド、ジョシュアの左フックがルイスを捉えて、ルイスがダウン

3ラウンド、ルイスのダウンシーン

ヘビー級の試合で、ここまでクリーンにパンチをもらってしまうとそのまま、ジ・エンドもありかと思われた矢先、今度は、ルイスの踏み込んだ回転の速い連打がジョシュアの顔面や頭部を捉え、逆にジョシュアがダウンをもらってしまうという、まさかの展開。

よりダメージの大きかったジョシュアは、その後も、2度目のダウンを喫してしまいます。

なんとか3ラウンドは持ちこたえたジョシュア。4ラウンドはダメージを回復するために完全に流したラウンドで終了。ルイスは、ここをもっと狙っていっても良かったのではと思われるほど、盛り上がりのないラウンドで終了しました。

続く5ラウンド。不利な展開になったジョシュアが、振り出しに戻って、挽回に出たラウンドでしたが、ジョシュアが打ち終わると、ルイスが素早く中に入って連打を繰り出すという展開が続きました

そして、勝負の7ラウンド。

やはり、ジョシュアがパンチを繰り出した後に、素早く中に入って、早いパンチで応酬するルイスの展開が続き、ルイスのパンチがジョシュアを捉えて、またしてもジョシュアダウン。

一度は、立ち上がるものの、同じ展開が続いて、またしてもダウンをもらったところで、レフリーストップとなってしまいました。

今後のヘビー級戦線は、いかに?

 

今回、ジョシュアが勝てば、次は、いよいよワイルダー戦のシナリオが見えていただけに、ここに来てのジョシュアのTKO負けは、ファンのみならず、プロモーター的にも大変残念な結果に終わってしまったと言えるのでしょう。

ワイルダーは、キングコング、オルティスの再戦が決まったようですし、ジョシュアが戦線離脱となると、前回、引き分けに終わった、タイソン・フューリー戦がまた現実的なところになってくるのでしょうか?

今日の大番狂わせによって、今後のヘビー級戦線に大きな影響が出そうです。

 

 
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